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【実話怪談】実家での怪 ~子供の遊ぶ声~

私の実家は田舎の一軒家で、私と父の部屋は2階、母と兄の部屋は1階にありました。それぞれが自室で就寝します。

中学から高校の頃、私の部屋では不思議現象のオンパレードでした。

 

ある日の深夜、試験勉強中にうつらうつらしてしまいました。

首がカクンとなって目が覚めると、外で小さな子供が数人ではしゃぐ声が聞こえます。

「ん?」

時計は深夜の3時を指していました。親が遊ばせているにしても遅すぎます。

不思議に思った私はガラッと窓を開けて顔を出し、声のしていた方を見ると・・・

外はシーンとしていて、物音ひとつしません。シーンという音が聞こえてきそうなくらいです。もちろん、子供の姿もありません。

気のせいか・・・

窓を閉めて勉強を再開しているとまた同じ声が聞こえてきます。

ひょっとすると、さっきはガラッと窓を開けた音に気付いて黙っていたのかな・・・

次は音がしないようにそーっと窓を開けてみました。

シーンとしていて誰もいません。

おかしいなぁ・・・

窓を閉め、また勉強を始めようとすると、やはり声が聞こえてきます。

今度は耳をすませ、隣の家の前の道あたりから聞こえてくる声に意識を傾けていました。

何かを喋っているわけではないようです。ただ、キャッキャとはしゃいでいます。

だんだん声のする場所が家の外なのか耳元なのかわからなくなってきました。気持ち悪くなって、勢いよく窓を開けてみると、シーンとしています。

何が何だか解らず、自分を落ち着かせるために咳ばらいをしました。それは深夜の田舎の住宅街に不自然に響き渡りました。

それ以降、声は聞こえませんでした。

翌朝、母親に窓を開けたり閉めたりしていたことを注意されました。

「夜中だから静かにね」

私は母に子供の声がしなかったか聞いてみましたが、母は知らない、とのことでした。父も兄も同じ返答です。

空耳だったのでしょうか・・・