阪神深江駅近くにある『踊り松の碑』と『踊り松地蔵』。
踊り松は江戸時代の文献『摂津名所図会』にも記されている昔からの名所で、さらに伝説は奈良時代までさかのぼることができます。
深江駅から1キロほど北にある『森稲荷』も踊り松と深い関係があるんですよ。
踊り松伝説のインスタ版紙芝居
Instagramに投稿している画像で、どんな伝説かお楽しみください♪
この碑は道端に同化するようにあるので存在感が薄いです。
夏場は雑草も生い茂るのでなおさらわかりにくいけど、意識してみれば趣きがあってなかなかいい感じ↓
国立国会図書館のデジタルアーカイブで、摂津名所図会の踊り松を検索してみたけど上手く見つけられませんでした。
他の方のブログに載っていた画像は下の看板にある画像と同じでした。
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この伝説は田辺眞人先生の『神戸の伝説』からの抜粋。
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こんなお神輿じゃなかったと思うけど、ちょうどいいイラストがなかった。
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踊り狂う村人が猫になってるけど可愛いでしょ?
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森稲荷さんは厳かな感じの神社でした。
伝説のお話は続きがあります。
森稲荷神社が出来てから近隣の村は平和で豊かな年が続き、毎年卯月(旧暦四月)の卯の日に『卯の葉祭』を続けていました。
卯の葉祭とは、神輿が漂着したことを祝う行事らしいです。
ある年の晩春の頃、大雨で洪水が起こり、森稲荷神社のご神体である「神幣」が流されてしまいました。
水が引いた後、踊り松のそばを通りかかかった村人が、その根元に引っかかっている神幣を発見します。
ちょうど麦の収穫期で麦搗きに精を出していた村人たちは、神幣発見の知らせを聞いて『杵』を持ったまま踊り松の周りに集まります。
そして杵を振り上げて踊り狂い、神幣を神社へ持ち帰りました。
このことから『踊り松』の名がついたとも言われています。
摂津名所図会では、江戸時代の卯の葉祭では『杵の神参り』として、稲荷神社から踊り松まで杵を持って歩いていたと記されているそうです。
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踊り松は明治の末まで、森稲荷の「お旅所」としてお祭りの日には神輿が渡っていました。
大正時代になってお旅所は深江の大日神社境内に移されます。
そしていつのまにか踊り松は無くなっていたそうです。
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『踊り松地蔵』は踊り松の碑から商船大学線を東に渡り、高橋川にかかる橋の東側にあります。徒歩2分くらい?
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踊松町という地名があった?
踊り松の碑の住所は「深江本町」ですが、昭和47年に深江本町になる前は「踊松町」の一部だったようです。
町名が変わるのは土地の歴史の記憶が薄れていって寂しいものがありますね。
踊り松と森稲荷神社
先述したように、踊り松と森稲荷神社は深い関係にあります。
森稲荷神社、初めて参拝しましたが思ってた以上に立派な神社でした。
↓立派な鳥居。もっと南には赤い鳥居もあります。そこから参道が伸びているのかな。
↓威風堂々とした狛犬が鳥居を守っています。
↓鳥居をくぐって本殿への階段にある常夜灯。
↓立派な本殿!
人の気配はなかったのに車はいっぱい止まってました。
なんでだろ?
↓ お祓いどころ? 広くて立派です。
↓ダルマの絵馬がかかってます。
↓社殿奥には雰囲気のある稲荷社があり、赤い鳥居が連なってました。
↓赤鳥居の奥には白狐に守られたお社があります。ちょっと怖い‥
↓ちょっと怖い‥
参考文献
踊り松の碑への行き方
場所 | 踊り松の碑 |
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住所 | 〒658-0021 兵庫県神戸市東灘区深江本町4丁目2 |
地図 | |
アクセス | 【電車】
阪神深江駅から徒歩5分 |
駐車場 |
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踊り松地蔵への行き方
場所 | 踊り松地蔵 |
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住所 | 〒658-0021 兵庫県神戸市東灘区深江本町3丁目4−8 |
地図 | |
アクセス | 【電車】
阪神深江駅から徒歩2分 |
駐車場 |
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森稲荷神社への行き方
場所 | 森稲荷神社 |
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住所 | 〒658-0001 兵庫県神戸市東灘区森北町4丁目17−11
電話:078-431-5969 |
地図 | |
アクセス | 【電車】
阪神深江駅から北へ徒歩15分 |
駐車場 |
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