北区の淡河町は昔からの土地なので伝説の宝庫なんです。
野瀬にある小さな粟島神社の伝説を紹介しますね。
粟嶋神社伝説のインスタ版紙芝居
Instagramに投稿している画像で、どんな伝説かお楽しみください♪
三木三田線(県道38号線)から少しだけ北に入った位置だけど、民家の横の細い道を入っていくので分かりにくいです。
専用駐車場もありません。
※鳥居まわりに一台くらいのスペースはあります。
そして石階段が急で登りにくいので注意~!ホントこけそうになります。
すごく雰囲気のある鳥居周りで、となりのトトロに出てくる神社みたい。
もしくはホラー映画の『消えた〇〇村』みたいでもある。
でも石階段を登りきると、意外に広い境内で本殿もしっかり管理されている様子でした。
社務所らしき建物もあったけど、有人かどうかは不明。
粟島神社の創建伝説はこんな感じ↓
『白血長血』ってどんな病気?
白血長血って聞いたことのない病気なのでググってみると、検索結果は白血病ばかり。
白血病って女性特有の病気じゃないしなぁと『長血』で検索してみると、『白血長血(シラチナガチ)』という婦人病だとわかりました。
白血(シラチ)白帯下
長血(ナガチ)赤帯下
『帯下』とは「おりもの」のことです。
白帯下はいつもよりおりものが多く、白いかたまりがある等の状態で、赤帯下はおりものに血が混じっている状態のこと。(生理じゃなく不正出血が続いている状態)
感染症かもしれないし、子宮や卵巣の疾患かもしれない。
現代なら婦人科に行けば個々の病名がつくでしょうが、当時は『状態=病気』という認識だったのかもしれません。
長血は新約聖書にも登場
新約聖書の「マルコ5章25節」に長血を患った女性が出てきます。
12年間も長血で苦しんでますが、長血は汚れた病気として周囲から忌み嫌われます。
その女性がイエス・キリストの服に触れると病気が治ったというお話。
女性特有の出血をともなう病気が忌み嫌われるのは、昔の世界ではなんとなくわかるような気がします。
でも播磨の国で『白血長血』が流行るのはよくわかりません。
伝染病の類じゃないのに流行るかな~。
紀州の粟島神社って?
田辺眞人先生の神戸の伝説では、お告げの内容はこんな感じ。
われをこの野瀬の山上に祀れ。
そして女が祈れば、たちまち白血長血のわずらいは治ろう。
また、人もし良縁を求めれば、それを授けよう。
ゆめゆめ疑うことなかれ。
われは紀州の粟島明神。この地も紀伊の内じゃ。
田辺眞人著:『神戸の伝説』より参照
で、本文中では『加太浦』の粟島大明神となってます。
和歌山県の粟島神社は「海南市下津町方1101番地」にあり、ご祭神の主神は少彦名命(すくなひこのみこと)です。
この場所は加太浦とは少しずれています。
加太浦にあるのは『淡嶋神社』で、こちらもご祭神は少彦名命。
住所は『〒640-0103 和歌山県和歌山市加太118』
こちらが野瀬の坂本なにがしの夢枕にでてきた加太浦の粟島大明神と考えられますね。
粟島神社と淡嶋神社は同一とされています。
淡島神社も粟島神社も全国にたくさんありますが、加太浦の『淡嶋神社』が総本社です。
淡嶋神社は人形供養で有名な神社です。
淡島神は住吉神の妃神で、婦人病にかかったため淡島に流され、そこで婦人病を治す誓いを立てたとする伝承もあります。(wikiより)
だから、病気平癒の中でも特に婦人病平癒にご利益があるらしいですよ。
全国にある粟島・淡島神社では、淡河の野瀬のような伝説が語り継がれているようです。
粟嶋神社への行き方
場所 | 粟島神社 |
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住所 | 〒651-1623 兵庫県神戸市北区淡河町野瀬234 |
地図 | |
アクセス | 【神姫バス】 弓の木バス停から徒歩15分 車で行くとき、三木三田線から鳥居までの道はかなり狭いので注意! |
駐車場 |
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