元町商店街にある「二つ茶屋」は創業70年以上の老舗茶屋&和菓子店ですが、二つ茶屋の伝説自体は600年も昔の室町時代から語り継がれています。
二つ茶屋の和菓子レビューはこちら↓
今回は二つ茶屋伝説を紹介しますね。
二つ茶屋伝説をザクっとまとめ
3行解説
- 戦国時代に2人の武士が茶店を2軒開く
- 西国街道沿いだったので茶店は大繁盛
- 二つ茶屋村という地名になった
二つ茶屋伝説の史跡
二つ茶屋伝説の史跡は残ってないのですが、『二つ茶屋』というそのものズバリのお店が元町商店街の中にあります。
二つ茶屋
この和菓子屋さんは元町商店街の3丁目にあります。創業は1950年なので70年以上の歴史があるんです。すごい老舗ですね。
店名の『二つ茶屋』は廣嚴寺(楠寺)の当時の住職が名付け親だそう。(※元町マガジン2001年4月7日記事参照)
住職も二つ茶屋伝説を意識していたんだろうなと想像します(^^)
元町商店街はよく通るのでこの和菓子屋さんがあるのは知っていたのですが、二つ茶屋という店名だと知りませんでした。
二つ茶屋の和菓子レビューはこちら↓
西国街道
九州の太宰府と京都や奈良を結ぶ道は『山陽道』として飛鳥時代から有名でした。
江戸時代になって参勤交代が始まると、大名行列や行商人の往来が増えてますます発展していきます。
その頃から『西国街道』という名前でよばれてたようですね。
神戸にも西国街道はガッツリ通っています。大雑把にいうなら国道2号線沿いが西国街道だったと考えていいですね。
そして元町商店街のある元町通りは西国街道だったと考えられているようです。↓
二つ茶屋をくわしく解説

うん。しっかり伝わっているよ。いわくありげな村出身の2人です

二つ茶屋を開いた2人の武士といわくありげな村
元町から北へまっすぐ歩くと諏訪山公園があります。室町時代末期、このあたりに中宮(なかのみや)村という村がありました。
この村は「いわくつき」の村で、家の数を6軒以上に増やすと火事が起こるという言い伝えがあったのです。
高木新左衛門と三城四郎兵衛という2人の武士が戦乱(おそらく応仁の乱?)からこの村に帰ってきました。
一説には「移り住んだ」とも伝わっているので、違う土地出身の2人だったのかもしれません。
家を6軒以上に増やしたらダメなせいなのか、ぶらぶら遊んでいるわけにもいかなかったのか、2人の武士は少し南の街道沿いに茶屋を開くことにしました。
この頃はまだ西国街道とは呼ばれてなかったはずですが、人の往来の盛んな街道沿いに目を付けた2人は商売の才覚があったのかもしれませんね。
2人で1軒の茶屋を開くのかと思いきや、なぜかそれぞれに茶屋を開いて2軒の茶屋が並ぶことになりました。


二つ茶屋のおかげでひとつの村が出来た?
二つの茶屋は神戸村と走水村の間にありました。今の元町4~5丁目のあたりです。現在の二つ茶屋よりほんの少し西側ですね。
「こうべまちづくり会館」があるあたりかも?
二つの茶屋は繁盛しまくり、そして応仁年間(1467~1469)にはよその土地から移住してくる人も増えて、家が18軒になりついに「二つ茶屋村」が出来上がりました。




二つ茶屋伝説についてのまとめ
二つ茶屋の伝説はお話としては尻切れトンボな気がしますね。でもその中途半端さが「史実」なのかなって思ったりもします。
この伝説に思いをはせて、現在の二つ茶屋でお茶をするのもおススメです(^^)
この記事の参考文献
この記事を書くために参考にした本はこちらです。
二つ茶屋伝説地への行き方
場所 | 元町商店街 |
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住所 | 〒650-0022 兵庫県神戸市中央区元町通3丁目7−9
電話番号:078-331-0755 |
地図 | |
アクセス | 【電車】
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駐車場 | 近くにコインパーキングはたくさんありますが、このあたりの駐車料金相場は高いので注意。
ハーバーランドのumie駐車場から徒歩15分くらいなので、時間内なら一番おすすめ。 |